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世界を旅するネットショップ店長

楽天送料無料問題の真相?! マスコミが言わない楽天のアメとムチとは?

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こんにちは。

今、ニュースでも話題になっているインターネットショッピングモールの楽天送料無料問題について、ちょっと誤解が生じている気がしました。

報道では「楽天があまりにも強硬、被害者は店舗運営者」の構図となり、一方的で表面的な内容のものが多いのです。報道には無いのですが、実際は楽天は店舗運営者にムチだけを振っているわけではなく、ちゃんとアメも与えているのです。

楽天市場で約12年運営してきた現役店長でもある私が実際のところを暴露しますね。

  

楽天送料無料問題

楽天送料無料問題 2020年楽天オプティミズムにて

最初にお断りしますが、私は楽天の出店者ですが、「回し者」ではありません(笑)。細かいこと言うと楽天市場からの店舗運営者に対する広告費が高いなとか、楽天市場の運営で至る所で課金するシステムに嫌悪感を抱くことはありますが、ちょっと叩かれ過ぎだろ、報道には偏りがあると感じ、事実をお伝えしようと思いました。

 

  • 何が問題なの?
  • 誰が提起しているの?
  • 店長として12年やっている私の目からみたこの問題
  • 楽天市場が用意している格安なワンデリバリー構想
  • 結局は誰のためのサービスなのか
  • まとめ

 

 何が問題なの?

楽天市場を運営しているのが楽天株式会社。楽天市場は40,000店を超える店舗が運営しています。その楽天市場の三木谷浩史会長兼社長が「楽天市場での買い物の送料無料ラインを3,980円一律にする」と発表したことにより、一部の店舗さんから一方的に楽天市場が決めるのはおかしい、3,980円では送料無料では赤字になってしまうとし、来る2020/3/18の施行に「待った」をかけているのが現状です。

今までは、楽天市場では各店舗が自由に送料無料ラインを決めることが出来ました。しかしながら、Amazonが勢力を伸ばしてきて、そのショッピングプラットフォームとして、Amazonは2,000円以上、またはプライム会員(任意申し込み)という月会費500円を徴収することで、プライム会員にはAmazonでの買い物には原則送料無料で対応しているのに対し、楽天市場ではそのようなプライム会員に該当するシステムはなく、さらに送料については、出店店舗が独自に送料無料ラインを設定しているので、わかりにくい、買い物しづらいというクレームが多くありました。

その問題を抜本的に解決するためには、楽天としては「お客様サービスを第一優先とし、楽天市場での買い物の送料無料ラインを3,980円一律にする」ことを出店店舗側に協力を要請し、一部の店舗さんから反発されているのです。まるでどこかのコンビニ本部とフランチャイズ契約の店長さんと同じように見られている気がしますね。

(※沖縄・離島への配送は税込9,800円以上で送料無料、冷蔵冷凍品配送および、大型宅配便(160サイズを超える、あるいは20kgを超える宅配便は対象外) 

誰が問題提起しているの?

楽天ユニオン という団体さんが、送料無料には独占禁止法で禁じる「優越的地位の乱用」にあたるとして、提訴しています。また、公正取引委員会としても、楽天に対し立ち入り検査をしました。

この楽天ユニオンという団体は、現役楽天出店者の有志店舗さん、過去に出店していた店舗さんなどの有志が集まっています。また、Webサイトを見ると、この問題について理解と協力を頂ける方は署名してください、とありますので、必ずしも楽天出店店舗さんだけではないことが予想されますね。2/17現在で5,000名超の署名を集めたとのことです。 

楽天市場に出店し、店長として12年やっている私の目からみたこの問題

 楽天市場は、この20年くらいネットショッピングの拡大とともに急成長を遂げてきました。ただし、過去の急成長期にはセールでの販売価格表示の問題(二重価格問題)などで問題になったことがありましたが、それが社会問題化して以来、恐らくですが深く反省した模様です。それまでのなんでもイケイケ、売上重視的なことはなくなり、お客様第一主義のショッピングモールに変貌した感があります。

判りやすく表現すると、大学のサークルから会社になった感じです。

しかし、私が楽天市場に出店してからの12年間の楽天市場は本当に「有言実行」の集団でした。売上目標は当然ながら前倒しで達成、ポイントを利用した今の楽天カードや楽天銀行を軸とする「楽天経済圏」の成功も、彼らの地道な努力があっての結果に感じます。

つまり、当然ながら同社はかなりアタマのいい、努力家の集団な訳です。

商売センスのある彼らが出店店舗に何も用意しないでこんなこと(勝手に送料を一元化すること)をぶち上げることはないはずでして、そのために彼らにとっては大事なクライアントである店舗側に対してのアメ(引き換えのネタ)があるんですね。

それが、楽天市場が進める大手配送業者よりはるかに低価格での全国配送システム、ワンデリバリー構想です。(ここを報道関係者は楽天の利益になるので、言わないんですね。たぶん。)

 

現状、私達、店舗側にとっても全国一律の送料でお届け出来ない地区があると、その地区の売上はまったく売れません。また、送料がわかりにくいという理由で購入を諦めたお客様がたくさんおられるのです。これは運営する店舗側にとっては、本当に困っていたのです。

楽天市場資料 お客様アンケート結果

楽天市場資料 お客様アンケート結果

楽天市場内データより引用

配送運賃は寡占的な大手宅配業者が決定するわけですから、その運賃によってお客様への総合的な値段も決まってしまうのです。40,000店もある小さな各店舗が一店舗毎に大手物流会社に交渉したって、勝てるわけないのです。

これでは楽天市場と出店店舗がどんなに頑張っても、消費者は配送料の高いままで商品を購入することになる。ライバルのAmazonは、自社配送倉庫を構えて2,000円以上の注文や、プライム会員さんには原則送料無料で配送されれば、お客様はAmazonに流れてしまう。

だったら、楽天が自ら配送センターを構え、全国のお客様へ配達しよう。出店店舗さんの荷物を預かって全国のお客様への物流網を構築するしかない、こう考えたんでしょうね。

だから、今回の異議者である楽天ユニオンさんや公正取引委員会が動いてくることは既に読んでいると思われ、そのためにも以下のワンデリバリー構想(格安運賃での国内配達構想)が並行して進められてきたのです。 今後数年~内に、ヤ〇ト運輸、〇川急便、日本〇便さんと楽天の配送車が市中を走ることになると思います。

 

楽天ワンデリバリー 車両

楽天ワンデリバリー 車両

その他の多くの店舗さんが何も言わないのは、もちろん、あきらめて声を上げることが出来ない店舗さんも多くいるとは思いますが、そのような店舗さんは実はもともと「売れていない」店舗さんが多いように感じます。

つまり、売れていないので送料が一律になっても実質的には変わらない。ちょうどいい機会だから退店しようか、くらいまで考えているかもしれないのです。

実際、楽天市場では出店が40,000店舗あっても、その内の70~80%くらいはあまり売れていない店舗さんが多く、ほとんどが出店後1年~数年で撤退してゆきます。その上位20%くらいが損益分岐点を超えることが出来、毎年、椅子取りゲームの様に椅子に残れなかった店舗は退店、撤退してゆくのですね。実はこれだけ厳しいのです。

売れている店舗さんにとっては、楽天が物流を格安でやってくれるので、資源をセールスマーケティングに集中することが出来るので万々歳。「楽天というプラットフォームで合わないんだったら、ヤメればいいじゃん。Amazonとか他でやればいい」、と感じている店長さんも実は多いのです。言わないけれど。

まさにこのワンデリバリーを実施することで、全国の、特に地方に住むお客様、楽天市場、出店店舗さんがWin-Win-Winになる可能性が高くなるように推測しています。 

 楽天市場が用意している格安なワンデリバリー構想

これが出来ると、全国のお客様に料金上の不公平がない状態でモノが届く、サービスができることになると期待しています。

 ※音声が出ます。ご注意下さい。

引用: youtubeから

結局は誰のためのサービスなのか?

誰のためになるのかというと、第一に楽天でお買い物をするお客様、第二に出店店舗さんだと感じます。

:どの店で買っても3,980円以上買えば、送料無料(※)。明快なので安心。また送料も安くなるので、総合的に買い求めしやすくなる。

:例えば、九州に住むお客様が、北海道産食材を躊躇なく購入できる。逆もまた然り。

:出店店舗さんは、運賃負担が大手宅配業者よりも割安となり、送料負担が減る。ただでさえ競争過多で薄利な現状を変えることが出来る。

いやいや、実はほくそ笑んでいるのは楽天市場だと思います。インターネット事業はまだまだ拡大してゆくと思いますから。

安心してサービスを享受するという意味ではお買い物をするお客様だと思います。

 まとめ

現役店長である私が話題の「楽天送料無料問題」についてご説明しました。もし、あなたが楽天市場でお買い物される際には、こういう事が起きているんだなと認識して頂き、お買い物をお楽しみいただけたらと願っています。

また、インターネットショップって楽だよね、座っているだけだもんね、などと考える人は今では少ないと思いますが、パソコンの裏側は24時間営業のコンビニと変わりません。熾烈な争いで生き残っているのです。

また、今も昔も商売は誠実でないと生き残れません。その意味でも、私個人としてもこの内容を書きながら感じ考えたことでもあります。

 

これからも人として、発信者として誠実であろうと思いました。

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。